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          如来所以興出世

                                      (浄土真宗・三千坊・下間信英)


こちらは萩心の電話です。今週は浄土真宗本願寺派三千坊が、お話しいたします。

もうすぐ4月8日、花まつりです。三千坊におきましても、若婦人の皆さまが、お釈迦さまのご誕生のお姿をご安置しています、花御堂にお花のお飾りをしてくださいました。

さて、お釈迦様は、なぜ、この世にお生まれになったのでしょうか。親鸞聖人はお正信偈さまの中で、

 如来所以興出世
 唯説弥陀本願海

と、おっしゃられています。

ここで少しご説明させていただくと、如来所以興出世来の『如来』とは、阿弥陀如来さまのことではなく、釈迦如来さまのことです。阿弥陀如来さまを『救いの主』と、呼ばせて頂くのに対し、釈迦如来さまを『教えの主』と、呼ばさせて頂きます。

次に、如来所以興出世の『所以』とは「わけ・理由」という意味です。『興出世』とは「興起出現」の意味で、つまり、この世に出現されたということです。

唯説弥陀本願海の『唯』は、「ただ」と言う意味で、『説』は「説いた」ということです。『弥陀』とは「阿弥陀如来」さまのことです。

次に『本願海』とは『本願』とは阿弥陀さまがお誓いになられた四十八もの願いの中の第十八番目の願いのことです。つまり、ご本願は広く、きわまりなく、一切の善悪のものを救われるので、海にたとえて、『本願海』と言われたのです。

お釈迦様が、この世にお生まれになった理由は、ただ、阿弥陀如来さまのご本願を、この私に、説くためであったのです。

来週月曜日より、浄土真宗本願寺派真行寺さまのお話にかわります。


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