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 子どもの疑問

浄土宗・常念寺・野花祥生


 私たち大人は、疑問があっても相手に遠慮したり、こんな事を聞くのは恥ずかしいと思ったりしてなかなか口にしないようなことがあるのではないでしょうか。

 しかし子どもたちは、どんなことでも疑問に思うとすぐに「なんで?」「どうして?」と口にします。

 大人として親として、時には答えにくい質問もあり、そういうときにはつまらないことを聞かないようにとか、大人になったら分かるから、といって質問に答えなかったり、子どもの悩みに応じられないことも多々あるのではないでしょうか。

 我が身を振り返っても、それが大人として誠実な行いではないと感じさせられたのは、昨年こんな本を読んだからです。

 『答えにくい子どもの「なぜ?」に お釈迦さまならこう言うね!』(主婦と生活社)という本です。著者は千葉県のお寺の住職で増田俊康という方です。

 「死ぬのがこわい」・「おばけっているの?」といった宗教的な疑問だけでなく、家族や友だちなどの人間関係、学校や身の回りのことなど、子どもにとっては身近で、時として切実な疑問や悩みの数々が、お釈迦様ならこのように答えるのではないか、という答え方で載せられています。

 本当にお釈迦様がそう答えたというわけではないのですが、著者も僧侶の方ですから、中には仏教の経典を引用して、子どもの疑問や悩みに答えておられます。

 仏教の経典から引用できる悩み、それについての答えはまさにお釈迦さまがこう応えた、という答えといってもいいのかもしれません。

 お釈迦さまの答えというだけでなく、子どもへの向き合い方を考える上でも、一度読んでみられてはいかがでしょうか。

 また、もうすぐお釈迦様の誕生日である花まつりの季節、花まつりの行事を通して、お釈迦様のように子供たちとしっかりと向き合う機会にしてみてはいかがでしょうか。




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